@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00000785, author = {村上, 悠人 and 斎藤, 光次 and 平林, 幸大 and 原田, 健司 and 山岡, 桂太 and 諸星, 利男 and 国村, 利明 and 中西, 亮介 and 渥美, 敬}, issue = {4}, journal = {昭和医学会雑誌}, month = {2012-08, 2019-07-26}, note = {大腿骨頭壊死症は無腐性、虚血性の壊死病変である。その発生機序は諸説報告があるが不明な点が多い。また病理学的報告も多数なされているが、骨頭の血管形態に関する報告は少ない。今回われわれは大腿骨頭壊死症の摘出骨頭において骨頭の血管形態の観察を行い変形性股関節症との違いについて比較検討したので報告する。対象は人工股関節置換術あるいは人工骨頭挿入術時に摘出した骨頭で、大腿骨頭壊死症28症例28骨頭とし、コントロール群として変形性股関節症6症例6骨頭を用いた。摘出骨頭を骨頭中央冠状面で2分割し、中央スライスにてHE標本を作製した。骨頭全体における血管形態の観察、境界領域における血管数および血管径の計測を行い比較検討した。誘因別(アルコール、ステロイド)、性別での比較では血管径、血管数共に有意な差はみられなかった。血管形態の観察に関しては境界領域において15症例(53.6%)で血管内腔の『島状隆起』を認めたが、コントロール群ではみられなかった。また、周囲の修復領域では血管に富む肉芽組織や線維性修復反応がみられた。損傷血管は線維芽細胞の遊走および血管内皮細胞の増生・被覆により修復されるが、大腿骨頭壊死症では修復過程の途中で反復性に機械的刺激を受けることになる。この刺激により修復過程にある肉芽組織がさらに内腔に向かって不規則に隆起し、さらに乳頭状隆起となり、乳頭状隆起したものが切れ方により島状隆起として観察されたと考えられる。これは島状隆起内に細小血管がみられることや周囲に修復反応がみられることからも裏付けられると考えられる。そしてコントロール群ではみられなかったことから、本疾患に特徴的な所見ではないかと考えられる。次いで血管数に関してはStage 4がStage 2とStage 3を合わせたもの(Stage 2+3)に比して有意に多く、血管径に関してはC2がC1に比して有意に大きかった。血管数に関してStage 4がStage 2+3に比して有意に多かったのは、本疾患は通常の炎症反応と異なり、修復と壊死が繰り返されるため経過が長く、修復と壊死の反復が多いStage 4では血管数がより増加すると考えられる。そしてこの2つの所見は本疾患の反復性の修復と壊死を裏付けるものと考えられる。(著者抄録)}, pages = {497--502}, title = {大腿骨頭壊死症の病期・病型と血管形態}, volume = {72}, year = {} }