@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00000052, author = {光本, 英雄 and 的場, 匡亮 and 上條, 由美}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2018-02, 2019-07-26}, note = {喫煙による超過罹患に関わる医療費は,国民医療費の約5%を占めると言われている.国民医療費が年々増加していることからも喫煙による超過医療費の削減は喫緊の課題であると考えられる.罹患後の治療過程において,喫煙が周術期の合併症を増加させることは多く報告されているが,喫煙が医療費にどの程度影響を及ぼすのかは明らかになっていない.そこで本研究では,主要な危険因子として喫煙が挙げられている食道癌に着目し,胸腔鏡腹腔鏡併用食道亜全摘術(VATS-E)施行症例における周術期の入院治療において,喫煙歴の有無が入院医療費に与える影響についてDPCデータを用いて検討した.2012年4月から2014年3月の期間にDPC算定病院であるA大学病院で入退院が完結した食道癌症例のうちVATS-Eを施行した症例を対象とし,DPCデータ(様式1,Dファイル,EF統合ファイル)を用いてデータの収集・分析を行った.また,様式1の「喫煙指数」より非喫煙群(喫煙歴なし)と喫煙群(喫煙歴あり)に分類し,各群の性別,年齢,入院日数,手術前入院日数,手術後入院日数,DPC入院期間,合併症発症件数,入院医療費(DPC/PDPS[診断群分類包括支払い制度],出来高),について比較・検討した.性別,DPC入院期間,合併症発症件数はχ二乗検定,その他の項目はWilcoxonの順位和検定を用いて解析を行った.全症例のうち喫煙群は約80%を占めた.また,非喫煙群では男女比がほぼ均等であったのに対し,喫煙群では男性の比率が著しく高かった.これは,喫煙が食道癌の危険因子であること,また,男性に喫煙者が多いことを反映していると考えられた.入院日数,手術前入院日数,手術後入院日数,DPC入院期間,合併症発症件数,入院医療費(DPC/PDPS,出来高)は,喫煙群が非喫煙群に比べて多かったが有意な差は認められなかった.喫煙歴の有無が入院医療費に大きな影響を与えなかったのは,A大学病院では手術1か月前からの「完全禁煙指導」を行っていることや,低侵襲の術式であるVATS-Eを施行していること等,合併症予防対策が徹底されていることが考えられた.合併症予防対策を講じることは,患者のQOL向上のみならず医療費削減につながるため重要であると考えられた.DPCデータを用いて,食道癌周術期のVATS-E施行症例を喫煙群と非喫煙群の2群間に分類し,手術前入院日数,手術後入院日数,入院日数,DPC入院期間,術後合併症,入院医療費(DPC/PDPS,出来高)を比較した.喫煙歴は,各評価項目に影響を与えなかった.}, pages = {55--60}, title = {DPCデータを用いた入院医療費に影響する因子―食道悪性腫瘍と喫煙歴の関係―}, volume = {78}, year = {} }