@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00000050, author = {船古, 崇徳 and 髙塩, 理 and 五十嵐, 礼子 and 原田, 敦子 and 太田, 真里絵 and 大森, 裕 and 佐藤, 綾夏 and 澤登, 洋輔 and 土岐, 幸生 and 中村, 善文 and 福島, 隆聡 and 清水, 勇人 and 真田, 建史 and 山田, 浩樹 and 岩波, 明 and 川口, 佑 and 峯岸, 玄心}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2018-02, 2019-07-26}, note = {日本の自殺者数は1998年には3万人を超え,自殺は深刻な社会問題となった.一次予防の観点からデザインされたわが国の精神医学的自殺研究は少ない.精神科健康診断式メンタルヘルス活動を通して得られたデータを使用し,自殺関連行動と関係の強い精神疾患をスクリーニングすることは自殺予防につながるという予測のもと,中小企業の勤労者では精神疾患と自殺関連行動準備群が潜在している,また両者の関連の程度は潜在する精神疾患により異なるという仮説を立て,検証することとした.2014年10?11月の期間中に,われわれが勤労者を対象として実施している精神科健康診断式メンタルヘルス活動を通して得られたデータを用いて後方視的に調査した.主要評価には,The Mini-International Neuropsychiatric Interview 精神疾患簡易構造化面接法(以下M.I.N.I.)を用いた.自殺関連行動と強く影響する項目を調査するため,M.I.N.I.Scの自殺Sc(確定診断ではなくScreeningの意味としてScを付けた)の有無別で対象を二群に分け,性別,年齢,自殺Sc以外のM.I.N.I.Scなどについて比較検討した.結果は,対象は1,411名(男性1,047名,女性364名,平均年齢40.1±10.3歳)であった.多変量解析を行い,有意な補正オッズ比は高い順に,気分変調症Sc(3.72),パニック症Sc(2.93),双極性障害Sc(2.73),うつ病Sc(2.66),心的外傷後ストレス障害Sc(2.18),強迫症Sc(1.98),女性(1.77),そして若年(0.96)であった.主要評価項目としたM.I.N.I.の結果から,中小企業の勤労者には精神疾患や自殺準備群が潜在しており,自殺準備群には精神疾患,特に気分障害と不安症が多く潜んでいる可能性が示唆された.そして気分変調症Scやパニック症Scの補正オッズ比は双極性障害Scとうつ病Scより高く,自殺関連行動を強く説明する要因であることが分かった.また心的外傷後ストレス障害Scや強迫症Scの補正オッズ比も有意に高く,自殺スクリーニングにおいては見逃せない疾患であることが分かった.一方,全般性不安症Scや薬剤使用障害Scなど予想していたその他の精神疾患は関連を認めなかった.また副次評価項目としたCES-D,BSDS,そしてLSAS-Jの得点は自殺準備群では有意に高く,M.I.N.I.と併用することで自殺関連行動予測の精度を向上させるかもしれない.本研究から中小企業の勤労者においても自殺関連行動の予防対策が必要であり,また自殺関連行動と関連の強い精神疾患をスクリーニングすることは自殺予防につながる可能性が示唆された.}, pages = {38--47}, title = {中小企業勤労者の自殺関連行動と精神疾患の関連に関する研究}, volume = {78}, year = {} }