@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00004007, author = {天野, 貴司 and 根本, 哲也 and 田, 啓樹 and 平林, 幸大 and 大下, 優介 and 稲垣, 克記}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2022-03, 2022-04-04}, note = {近年,本邦では年間約200件もの患者誤認に関する事例が報告されており,患者確認の正確性が重要視されている.山梨県東部富士五湖地区に位置する山梨赤十字病院では同一病棟や同日の外来で特定の同姓が多いことに気がつき,この地域性による名字の偏在が医療事故に影響している可能性があると考えられた.本研究の目的は対象施設に受診歴のある患者の名字の割合を調査し,患者誤認の状況を全国と比較検討し,富士五湖地区での患者誤認の実態を明らかにすることである.本研究は2014年1月から2018年12月の5年間,全国では2010年 1月から2018年12月の9年間を対象とし,本研究と全国の患者誤認の状況,名字の割合を比較検討した.統計解析には2-sample test for proportions,Fisher’s exact testを用いた.本研究における患者誤認は84件存在し,その中で同姓を原因とした事例は22件(26.2%)であった.全国における患者誤認は1,791件存在し,その中で同姓を原因とした事例は175件(9.8%)であり,同姓を原因とした患者誤認の割合は本研究で有意に高かった(P<0.001).また,本研究対象施設に登録されている患者の9.5%が“ワタナベ”であり,一つの名字が突出して多く,地域による名字の偏在性が明らかになった.対策としてスタッフが患者誤認のリスクを再認識し,確認プロセスを徹底したうえ,デジタルデバイスの導入,多職種連携や組織としての問題解決能力等の非専門技術(ノンテクニカルスキル)の向上がエラーを減少させると報告されている.本研究で同姓が多い地域では同姓を原因とする患者誤認の発生割合が高くなることが示唆された.同様に名字が偏在している地域ではエラー発生割合が高くなる可能性を啓蒙することで事故防止につながると思われた.}, pages = {3--10}, title = {山梨県富士五湖地区における同姓と患者誤認の関係}, volume = {82}, year = {} }