@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00003692, author = {弓川, 大地 and 佐藤, 満 and 加茂野, 有徳 and 仲保, 徹 and 宮川, 哲夫}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2021-03, 2021-04-20}, note = {回復期リハビリテーション病棟(以下,回復期)では日常生活動作の指標であるFunctional Independence Measure(以下,FIM)の改善が重視されている.退院後の生活ではFIMの項目以外のさまざまな応用的活動の獲得が求められるが,FIMの得点が高くても退院後の生活が困難であるとの報告も散見される.退院後には,自身の能力に自ら気付き,主体的に課題を解決する能力が重要とされる.このような能力の獲得支援はエンパワーメントと定義され,回復期では意識的,あるいは無意識的に獲得支援が行われている.エンパワーメントの状態測定は,退院後の生活を予測する上でFIMとともに役立つと考えられるが,回復期入院患者に適したエンパワーメント尺度は見当たらない.本研究は回復期入院患者のエンパワーメント尺度を試作し,妥当性と信頼性を検証すること,FIMとの相違性を検証することを目的とする.ヘルスケア関連のエンパワーメント測定に関する国内外の先行研究から,回復期に沿う質問項目を抜粋して日本語に翻訳し,5つの下位尺度から構成される17項目の尺度を作成した.退院直前の回復期入院患者98名を対象に作成した尺度への回答を求めた.測定した結果から,本尺度の項目分析,因子的妥当性,内的整合性,再検査信頼性を検討した.また,本尺度得点とFIM得点との相関分析を行った.項目により床効果を認めたが,上位-下位分析では全項目で良好な識別力を示した.項目-全体相関分析でも全項目で異質性は認められなかった.5つの下位尺度で構成される本尺度の想定モデルによる確証的因子分析では,いくつかの適合性指標で良好な値を得た.下位尺度得点-総得点間の相関も良好で,17項目・5つの下位尺度の構成に一定の因子的妥当性が確認された.内的整合性と再検査信頼性も概ね良好であった.本尺度の下位尺度得点・総得点とFIM得点間の相関は確認されなかった.改善を要する部分もあるが,試作した尺度に一定の妥当性,信頼性が確認された.試作した尺度はFIMとは異なる測定概念の指標であると考えられ,エンパワーメント測定を併用することで,より多角的な視点で退院後の生活に必要な能力を評価できる可能性が示された.}, pages = {10--19}, title = {回復期リハビリテーション病棟でのエンパワーメント尺度の試作と妥当性・信頼性の検証}, volume = {81}, year = {} }