@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00000369, author = {鈴木, 諭子 and 明石, 定子 and 池田, 紫 and 金田, 陽子 and 中島, 恵 and 繁永, 礼奈 and 大山, 宗士 and 吉田, 玲子 and 鈴木, 研也 and 桑山, 隆志 and 榎戸, 克年 and 澤田, 晃暢 and 中村, 清吾 and 廣瀬, 正典}, issue = {2}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2014-04, 2019-07-26}, note = {背景:造影マンモグラフィは,ヨード造影剤を用いてヨードのk吸収端である33keVを挟んだ上下2つのX線エネルギー画像を撮影し,その画像情報の差から背景乳腺信号を抑制して造影剤信号を強調する技術である.国内では2011年に薬事承認を取得した新しい検査法であり,通常のマンモグラフィ(MMG)では病変が検出し難い高濃度乳腺などの乳房において,病変の検出に期待されている.今回われわれは,特に高濃度乳腺を有する日本人女性に対し造影MMGを施行し,乳癌診断における造影MMGの有用性を検討する目的で本研究を実施した.対象と方法:2011年6月~2013年6月の期間においてMMGもしくは乳房超音波検査で悪性が否定できない病変を有する患者のうち,本研究参加を書面にて同意した47人51乳房が対象となった.通常のMMGおよび造影MMGを施行し, 通常のMMG診断はマンモグラフィガイドラインにより5段階の基準に定められるcategory 3以上を陽性と判定した。造影MMGの検査方法は,健側前腕の静脈から1.5ml/kgの非イオン性造影剤を3ml/秒の速度で投与し,投与開始から2分後に患側Mediolateral oblique方向で撮影を行い,次にCraniocaudal方向,次いで健側2方向において低エネルギーと高エネルギーのペア画像を撮影した.造影効果の判定については,アーチファクトとして描出される乳房辺縁部分の淡い造影より強い造影効果を陽性として,病理組織結果との対比を行った.さらに通常のMMGと造影MMGの乳癌の検出能についてMcNemar検定を実施して比較し,p値0.05以下を有意と判定した.結果:51乳房中,悪性は37例,良性は14例であり,通常のMMGでは悪性病変37例中21例で所見を認め,感度は56.8%,特異度50.0%,正診率は54.9%であった.それに対し造影MMGでは悪性37例中32例に造影効果を認め,造影MMGによる乳癌診断の感度は86.5%,特異度は78.6%,正診率は84.3%であり,感度は,造影MMGにおいて有意に向上した(p<0.05).また悪性症例37例中,16例(43%)は悪性病変があるにもかかわらず通常のMMGでは所見を認めず,異常なし,もしくは別の明らかな良性病変のみの所見と判定されたが,造影MMGを追加したところ16例中13例(81%)で病変が造影され,感度の改善に貢献した.特異度は50% vs 73.8%と向上しているが,良性病変が少なく,統計学的有意差は認めなかった.石灰化病変においては,悪性病変14例中12例(86%)で造影効果を認め,一方,良性4例中造影されたのは1例(20%)のみであり,石灰化病変の良悪性鑑別にも造影MMGは適していると考えられた.結論:造影MMGは通常のMMGよりも高い乳癌検出率を要し,日本人に比較的多い高濃度乳腺や若年女性の乳癌検診に適していると考えられる.また近年注目されつつある遺伝性乳癌BRCA1/2変異陽性の高リスク患者における乳癌スクリーニング検査として,MRIより安価であり,施設が限定されず簡便に行えることから,今後臨床の場における発展が期待される.}, pages = {163--171}, title = {乳癌診断における造影マンモグラフィの有用性}, volume = {74}, year = {} }