@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00003389, author = {阿部, 真麻 and 塩沢, 英輔 and 服部, 憲路 and 村井, 聡 and 本間, まゆみ and 佐々木, 陽介 and 三浦, 咲子 and 矢持, 淑子 and 楯, 玄秀 and 中牧, 剛 and 瀧本, 雅文}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2020-06, 2020-06-25}, note = {骨髄異形成症候群(MDS)と再生不良性貧血(AA)は,ともに汎血球減少を特徴とする骨髄不全症である.骨髄病理組織診断による細胞密度の判定,骨髄塗沫標本による血球形態観察,芽球増加の有無が両者の形態学的鑑別点であるが,低形成 MDS(Hypo-MDS)は,造血細胞絶対数が少なくAAとの形態学的鑑別が困難な場合がある.Hypo-MDSとAAは治療方針,急性白血病へ移行するリスクを含めた予後が異なり,治療開始までの期間が重要であるため適切で迅速な病理診断が要求される.骨髄病理組織診断によるHypo-MDSとAAの鑑別において,腫瘍細胞および非腫瘍細胞における免疫組織化学的検討の有用性を検討した.Hypo-MDSとAA,計40症例を対象とした.Hypo-MDS症例は,単一血球系統および多血球系統の異形成を伴ったMDSのうち,70歳未満の患者では細胞密度が30%未満,70歳以上の患者では細胞密度が20%未満である基準を満たす症例をHypo-MDSとした.骨髄病理組織を用いたHematoxylin-eosin染色標本で組織形態を評価し,抗p53抗体,抗HbF抗体,抗CD34抗体,抗c-kit抗体, 抗CD42b抗体,抗CD4抗体,抗CD8抗体,抗CD68抗体,抗CD163抗体,抗MCT抗体,抗MCTC抗体を用いた免疫組織化学で細胞抗原の発現を評価した.統計解析はχ二乗検定およびFisher直接確率計算を用いて,Hypo-MDSとAAの2群間の独立性を検定した.p53,HbF,CD34,c-kitおよび巨核球異形成に関する指標はHypo-MDSとAA で有意差を認め,造血腫瘍細胞に関する指標としてHypo-MDSに発現の異常が集積する傾向がみられた.免疫学的背景を示唆すると考えられるCD8-positive T-lymphocyteの指標はAAに集積する傾向がみられた.今回の検討においては骨髄肥満細胞のサブタイプ解析と,骨髄組織内の単球/組織球の分布と増生はHypo-MDSとAAの鑑別に有用な所見はなかった.今回検討した免疫組織化学的指標において単独でHypo-MDSとAAを鑑別できるものはみられなかった.しかし,造血細胞に関する指標と骨髄背景に関する指標を組み合わせることによって,造血細胞絶対数が少ないHypo-MDSとAAの鑑別に利し,骨髄病理診断の精度向上に役立つと考えられた.}, pages = {40--50}, title = {低形成骨髄異形成症候群と再生不良性貧血の鑑別に関する免疫組織化学的検討}, volume = {80}, year = {} }