@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00003386, author = {大石, 竜 and 田中, 伸 and 的場, 匡亮 and 上條, 由美}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2020-06, 2020-06-25}, note = {透析を行う医療機関によって,運営形態,施設規模,経済状況,そして医療機器保守管理業務を担う臨床工学技士(Clinical Engineer: CE)の雇用状況が異なるため,透析装置の保守管理方法の実態はさまざまである.このような状況で,医療機器の保守管理を通じて医療の安全を確保するには,それぞれの医療機関に適した医療機器保守管理方法の構築が重要である.しかし,CEの透析保守管理に関する報告はあるもの,信頼性工学的手法による過去の研究報告は少ない.本研究ではCEによる透析装置の保守管理の有用性について,信頼性工学の手法を含む安全性およびランニングコストのシミュレーションによる経済性の観点から検証した.A大学病院の2001年4月1日から2014年3月31日の透析装置保守管理記録から,各透析装置の使用年数と稼働時間,目視および総合点検件数と達成率,修理件数,故障の発見時期,治療中の修理件数,各装置および部品別の平均故障間隔時間(MTBF: Mean Time Between Failure),平均修復時間(MTTR: Mean Time to Repair),平均動作不能時間(MDT: Mean down Time)について後方視的に分析した.調査期間中の総修理件数は319件で11年目の43件が最も多く,調査期間中のメーカー修理件数は7件であった.故障の発見時期で最も多く発見されたのは,目視点検時で130件(45%)であり,次に治療中102件(35%),治療前の自己診断時33件(11%),定期点検時5件(2%),その他19件(7%)であった.治療中の修理件数は,治療件数98,440件中19件(0.02%)であり,透析装置の稼動時間が増加しても透析治療中の修理件数の増加は認められなかった.装置毎では,MTBFの最短値は1,213時間,最長値は5,510時間であった.MTTRの最短値は1.25時間,最長値は3.89時間であった.MDT最短値は1.88時間,最長値は6.36時間であった.一方,ランニングコストのシミュレーションは総合点検および修理すべてをメーカーに依頼した場合に比し病院内CEが実施した場合,約1,230万円削減が可能であった.また,消耗品交換に関しては,メーカー交換推奨時間の1.2倍で交換した場合,メーカー交換推奨時間での消耗品交換に比し350万円の削減でき,A大学病院では合計で1,600万円の削減が可能であった.病院内CEによる透析装置の保守管理は,装置の安全性や性能の維持による医療安全の視点および保守管理費用の削減による経済的な視点から有用である.}, pages = {19--28}, title = {臨床工学技士による透析装置の保守管理の有用性}, volume = {80}, year = {} }