@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00003056, author = {井上, 拓保 and 宮川, 哲夫 and 田代, 尚範 and 川手, 信行 and 林, 宗貴}, issue = {4}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2019-08, 2020-01-28}, note = {抜管後嚥下障害は,死亡率の上昇や入院期間延長を引き起こすと報告されているが,体系的な嚥下評価がなされていない現状がある.本研究の目的は抜管後嚥下障害による抜管後誤嚥性肺炎(PAP:Post-extubation Aspiration Pneumonia)発症の予測因子を検証することである.2016年1月から2017年3月に48時間以上経口挿管下人工呼吸管理された昭和大学藤が丘病院救命救急センター(CCC)入室患者から気管切開術や市中肺炎,抜管前の誤嚥性肺炎,抜管前後の肺炎の患者を除外した36例を診療録から後方視的に抽出し,抜管後新規にPAPを発症した(PAP)群とPAP非発症(Non-PAP)群の2群に分類した.肺炎および誤嚥性肺炎の診断は日本呼吸器学会のガイドラインに従い主診療科医師が診断した.診療録から基礎情報,リハビリテーション情報,摂食嚥下機能情報,血液生化学検査情報をCCC入室時,抜管時,CCC退室時,退院時で抽出した.統計処理は単変量解析および多変量解析を実施しカットオフ値を算出した.有意水準は全て5%とした.PAP発症率は36例中11例(30.6%)であった.単変量解析の結果,PAP群はNon-PAP群に比較しCCC入室時の年齢(73.3±12.5歳,61.6±13.6歳,p<0.05),生理学的指数スコア(28.5±9.7点,20.8±9.2点,p<0.05)が高かった.抜管時のせん妄(100%,60%,p<0.05)を認め,初回経口摂取時の改訂水飲み試験(3点(1-3),5点(3-5),p<0.05)が低く,経口摂取開始日(5日(2-7),1日(1-1),p<0.05),離床開始日(6日(4-8),1日(1-2),p<0.01)が遅れた.退院時のFunctional Status Score for ICU(22点(6-31),34点(24-35),p<0.05)とBarthel Index(35点(50-75),90点(60-100),p<0.05)が低く,在院期間(46日(40-73),30日(14-38),p<0.01)が延長した.多変量解析の結果,改訂水飲み試験(偏回帰係数 -3.588,p<0.05,オッズ比1.028,95%信頼区間1.001-1.049)が抽出され,カットオフ値2点(感度64%,特異度88%,p<0.01,曲線下面積=0.875,95%信頼区間0.012-0.301)が算出された.PAP患者は退院時の基本動作能力やADL能力の低下,在院期間延長をもたらし,その予防が重要である.本研究は複数の総合的嚥下スクリーニング検査や嚥下内視鏡検査を実施していないため,更なる検証が必要である.PAP発症率は30.6%,予測因子は改訂水飲み試験でカットオフ値2点であった(感度64%,特異度88%).}, pages = {473--482}, title = {48時間以上経口挿管下人工呼吸管理患者における抜管後誤嚥性肺炎発症の予測因子の検証}, volume = {79}, year = {} }