@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00000156, author = {上西, 将路 and 安齋, 享征 and 佐藤, 啓造 and 藤城, 雅也 and 李, 暁鵬 and 佐藤, 淳一}, issue = {5}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2016-10, 2019-07-26}, note = {OECDテストガイドライン429として採択された局所リンパ節アッセイ(Local Lymph Node Assay: LLNA)は,従来の皮膚感作性試験と比べて,より客観性の高い定量データが得られるだけではなく,その使用動物数の少なさから動物福祉の観点において望ましい評価法として世界各国で採用されている.しかし,その実用化において動物の系統あるいは溶媒の影響と考えられる検査結果の違いが現れるようになった.本研究では,溶媒の違いによる試験結果への影響を検討するとともに6種類のマウス系統におけるβ線量の背景値を検証材料に加えることで,系統差による溶媒への反応の影響を新たに総合的に評価した.本試験条件下において得られた欧州で入手可能なマウスの背景値には,3H-methylthymidine(3HTdR)の取り込み量の最も低い系統(CBA/CaOlaHsd)と最も高い系統(NMRI)で3HTdRの取り込み量(dpm/LN値)に約5倍の開きが認められた.この結果から,感作性物質のアレルギー活性の指標となる刺激性指数(Stimulation Index: SI)が系統間で異なる可能性が示唆された.また,同じマウスの系統CBA/CaHsdRcc(SPF)マウスにおいて,6種類の溶媒,アセトン/オリーブ油(4/1,v/v)(AOO),エタノール/水(70% EtOH),ジメチルホルムアミド(DMF),2-ブタノン(BN),プロピレングリコール(PG),DMSO,のdpm/LN値において,70% EtOH群で最低値,DMSO群で最高値が認められた.さらに,感作性物質alpha-hexylcinnamaldehyde(HCA)を用いた溶媒間の比較において,感作性指標EC3に基づく場合,BN,DMF,70% EtOHおよびPGを用いた場合はModerate sensitizerに,AOOおよびDMSOを用いた場合はWeak sensitizerに分類された.以上の結果から,閾値に近い感作性物質においては,用いる溶媒の違いにより皮膚感作性の判定が異なる可能性が示唆された.本研究で用いられた動物の系統および溶媒以外にも数多くの試験材料が存在するため,試験材料の違いによる結果への影響を継続的に検証することは精度の高い試験法の確立に不可欠であると考えられる.したがって,今回のマウスの系統および溶媒による結果の違いを予め認識しておくことはLLNAの試験データの精度評価に有益であると考えられる.}, pages = {580--588}, title = {局所リンパ節アッセイの結果における溶媒の違いと動物系統差の背景値に基づく総合的評価}, volume = {76}, year = {} }