@article{oai:showa.repo.nii.ac.jp:00000137, author = {大山, 伸雄 and 上村, 茂 and 大山, 行雄 and 藤井, 隆成 and 曽我, 恭司 and 富田, 英 and 梅田, 陽 and 板橋, 家頭夫}, issue = {1}, journal = {昭和学士会雑誌}, month = {2017-02, 2019-07-26}, note = {川崎病に合併する冠動脈病変は,小児期から長期に渡り経過観察する必要があり,非観血的で正確な診断法の確立が必要である.冠動脈造影CT(CCTA)は非観血的検査として成人領域では確立した検査法であるが,従来のCCTAは撮影の被ばく量が10mSvを超え多量被ばくが問題であった.小児領域では息止めが困難で心拍数が早いことなどの影響で撮影に限界があった.近年,CT装置の進歩により高速撮影が可能となり,高心拍数でも撮影が可能となった.更に低被ばくで行うことができれば,川崎病冠動脈病変を小児期の急性期から遠隔期まで,定期的に使用する検査法として有用と考えられる.128スライスdual-source CTを用いた川崎病のCCTAの有用性や被ばくについてまとまった報告はない.当施設で128スライスdual-source CTを用いてCCTAを施行した川崎病既往患者40例(0歳6か月~45歳)を対象に,冠動脈の描出率,病変部の検出,放射線被ばくについて診療録を用いて後方視的に検討した.CCTAとCAGを1年以内の間隔で行った6症例ではCCTAとCAGの所見を比較した.撮影時の心拍数(平均±標準偏差)は72±15/分(40~111/分)であった.冠動脈描出率は94.7%で,川崎病冠動脈病変好発部位である近位部~中間部セグメントの描出率は96%と良好であった.冠動脈内径の計測値はCCTAとCAGで相関係数CCTA=1.04×CAG–0.13(r=0.98,p<.0001)と強い相関を認めた.病変の検出はCAGで確認された病変はCCTAですべて検出され,特に石灰化病変の検出に優れていた.拡大病変一致率はκ=1.0,狭窄の定性一致率はκ=0.91,狭窄形態に関する質的一致率はκ=0.83と高い一致率を認めた.拡大性病変検出においては信頼性が高かったが,高度石灰化による狭窄性病変では正確な狭窄率の判断が困難な場合があった.実効線量(平均±標準偏差)は1.29±1.00mSv,1心拍超高速ヘリカル撮影症例群の実効線量は0.93±0.65mSvと超低被ばくの撮影が可能であった.64列128スライスdual-source CTは,放射線被ばく線量を従来の1/5~1/10以下に抑えた低被ばくCCTA撮影が可能で,心拍数の早い小児の領域においても充分使用可能であった.川崎病冠動脈病変を急性期から遠隔期まで,定期的に評価する非観血的検査法として有用と考えられた.拡大性病変や石灰化病変の検出に優れているが,狭窄性病変は注意が必要である.}, pages = {48--58}, title = {川崎病性冠動脈病変既往患者における64列128スライスDual-Source CTを用いた低被ばく冠動脈CTの評価と有用性}, volume = {77}, year = {} }